ヒューマンエラーはなぜ起きる?原因と解決策について考える

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ヒューマンエラーはなぜ起きる?原因と解決策について考える

BtoBの受発注業務では膨大な量の数字を処理することが多いと思います。それらの数字をすべて的確に入力するのはなかなか難しく、なんらかのミスが起こってしまうことも少なくないでしょう。
今回は、ヒューマンエラーがどうして起こるのか、といった原因を紹介しつつ、それらを削減するための改善方法についても解説していきます。

そもそもヒューマンエラーはなぜ起こるのか

人間は誰しも完璧なものではありません。一見優秀に見える人でも何かのタイミングでミスを起こしてしまいます。
とはいえ、人は間違うものだから、とあきらめるわけにはいきません。そういったミスを少なくするための手立てを考えるべきでしょう。

問題の解決のためには原因を探ることが欠かせません。まずはヒューマンエラーが起きる原因について見ていきましょう。

1.長時間労働による疲労からくるエラー

受発注業務に限った話ではありませんが、事務処理は時に多くの伝票を入力しなければいけません。場合によっては始業から終業まで伝票にかかりきり、という日もあるでしょう。
長時間の単純作業は人の肉体や精神を疲弊させます。最初の頃はスムーズにいっていた仕事も、後半に差し掛かるとミスが発生します。こうした疲労が、ヒューマンエラーが起こりやすい最たる要因です。

2.業務に慣れていないことからくるエラー

事務仕事を始めたばかりの人にとって、受発注業務はなかなか難しいものです。ここの項目はどうやって入力するのか、この数字で本当にあっているのか、といったことを逐一確認しながら仕事に慣れていったという人も多いでしょう。
慣れていない仕事をしていると、そもそも自分がミスをしていることに気づかないケースも珍しくありません。本当にうまく仕事ができているかわからないまま入力を終えたけれど、確認してみたらやっぱり間違えていたということはしばしばあります。
こうした事例は本人の業務に対する習熟だけでなく、周りのサポートでうまくカバーしていく必要があるでしょう。

3.慣れからくるヒューマンエラー

先ほどの例とは反対に、業務に習熟しているからこそ起こるエラーも存在します。特に、いつも取り扱っている取引先からの発注を処理する仕事だから簡単だと思い込んでいる時ほどエラーは起こりやすいです。
たとえば、ある商品を普段は1点受注しているとしましょう。ところが、今回の発注では2点の納品を求められました。そんな時にきっと今回も1点だろう、と思い込んで入力してしまった結果、ミスが起きたという例は枚挙に暇がありません。
慣れている仕事ほど本当にこれで大丈夫か、という確認は欠かせないです。

受発注業務において起こりやすいヒューマンエラー

先ほどはヒューマンエラーが起きる原因について見てきました。もっとも、こうした原因だけを取り上げられてもいまいちピンとこないという方もいるかもしれません。単にヒューマンエラーの原因を列挙するだけでなく、ヒューマンエラーはどのようにして起こるのか、といった事例を出すことも必要でしょう。
そこで続いては、受発注業務において頻発しやすいヒューマンエラーについて見ていきます。

1.数字の打ち間違い、計算ミス

スーパーなどに行くと、たまに発注しすぎたので安売りと称して膨大な数の同じ商品が並んでいることがあります。受発注業務において数字の打ち間違いによってこうした事態が起こるのは日常茶飯事と言えるでしょう。もちろん、些細な数の打ち間違いなら十分にカバーできます。
とはいえ、桁を1つ打ち間違えた場合や計算ミスによって莫大な請求が来たといった事態も決して少なくありません。こうした事態が起きると、会社の業務に甚大な影響を及ぼしますので、なるべく防ぎたいところです。

2.伝票ではなく口頭で受発注することによって生じるヒューマンエラー

たとえば、卸売りの店舗などでは、細かくこの商品は1個、あの商品は2個といった発注内容を記載した伝票でやりとりが行われています。とはいえ、すべての業界がこうした伝票によって受発注業務を行っているとは限りません。特に大規模な取引を行うわけではない業界においては、口頭だけで受発注を行っているというところも少なくないでしょう。
こうした形のやりとりは楽ではありますが、ヒューマンエラーが起こりやすいので注意が必要です。
たとえば、電話口であの商品を1個お願いしますと言ったところ、相手が聞き間違えて8個受注してしまったというケースは十分に考えられるでしょう。
このような事例は確認不足によって起こるものではありますが、それ以上に書類がないことが一番の原因です。電話と並行してFAXなどを送り、しっかりと書類という証拠を残しておくことは欠かせません。

ヒューマンエラーはどうやったら解消できる?

ここまで、ヒューマンエラーの原因と具体例について紹介してきました。
このように、原因や事例を洗い出していくだけでも、実はヒューマンエラーを削減するための一歩を踏み出せます。そもそもミスはなぜ起こるのか、どのようなミスが起こっているのか、といったことがわからないと解決方法は導き出せません。

では、これらを踏まえてどのような対策を立てればヒューマンエラーは減らすことができるのでしょうか。

1.チェック体制を整える

ヒューマンエラーは、大抵チェックが疎かになったからこそ起こるものです。
たとえば、事務職にとって慣れている受発注業務を行ったことによって生じるエラーは、入力を行っている当人ではなかなか気づきません。いつも通りやったのだからこれで大丈夫だろう、と思い込んでいるからこそ見落としが起こりやすいのです。
そのため、できあがった仕事をチェックする他人の目が欠かせなくなります。
もちろん、普段からしっかりとしたチェック体制を用意しているという会社がほとんどでしょう。それでもヒューマンエラーが起きてしまう場合は、そもそもチェック体制が間違えている可能性が否めません。
一から体制を作り直して、こうすればエラーが減らせるのでないか、と試行錯誤する必要があるでしょう。

2.受発注システムを導入する

そもそも、受発注業務におけるヒューマンエラーは人間がすべて手入力で行うことによって生じます。疲労や思い込みなどは人間にはつきものです。
それに対して、やる気がないんじゃないか、もっとまじめに仕事をしろ、と叱咤するようではいけません。本人なりにまじめにやっていても、どうしても起こり得るのがヒューマンエラーです。それなのに、怒ってしまったら従業員はかえって萎縮してしまって、逆効果になりかねません。人間誰しもが起こしてしまうミスを減らすためには、システムの手を借りる必要があるでしょう。
最近ではAIの発達によって速く、かつ正確にデータ処理を行ってくれる受発注システムが発明されています。こうしたシステムを導入すればヒューマンエラーは削減できるでしょう。
たとえば、弊社の受発注システム「urutto(うるっと)」は低コストで導入が可能で、受発注の管理が簡単になるだけでなく、商品やその在庫の管理も行いやすくなるため、ヒューマンエラー削減の大きな助けになります。

まとめ

ヒューマンエラーは頻繁に起こるものなので、なくすことは可能なものなのだろうか、と考えてしまう人は多くいるでしょう。しっかりと現状を分析したうえで、的確な方法を用いれば必ずそうしたエラーはなくせます。もっとも、こうした方法がすぐさま事態を解決できるとは限りません。
今回導入した方法がダメだったから次の方法を、と早合点するのではなく、長い目で見て効果を分析するようにしましょう。

また、ヒューマンエラー削減のために受発注システムを導入することは非常に有効です。ヒューマンエラー削減だけでなく、業務効率の改善やさらには売上向上などにもつなげることも可能です。
ヒューマンエラー削減についてや、受発注システムの導入についてお悩みの際は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。

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